Frankfurt U1-Wagen

Frankfurt U1-Wagen

Photo by: NITS-Center

基本情報

U1型は、フランクフルト地下鉄の原点でもあり、歴史を語るには欠かせない形式。2編成しか製造されなかったため、幻の地下鉄車両でもある。Düwagが既存の路面電車車両製造で培った経験を活かして製造したため、地下鉄車両というよりは大きな路面電車に近い部分が多い。

製造年:  1965
製造会社: DÜWAG
製造数:  2
廃車:   1976
運用開始: 1966
運用終了: 1976
編成両数: 2両編成2本
編成:   A-B

台車配列:   B'2'B
軌間:     1435mm
全長:     21,8m
車幅:     2,65m
車高:     3,28m
最高運転速度: 80km/h
最高設計速度: 80km/h

利用する際のお得な情報

当形式は静態保存のみで、基本的には車内に立ち入ることができないため、中に入れること自体がお得。

製造経緯と歴史

車内の風景。窓側席にはひじ掛けも設置されている。Photo by: NITS-Center

フランクフルトに地下鉄が建設される際、輸送力を高めるために路面電車より30cmほど幅の広い車両を導入することに決まった。そのため、既存の路面電車車両をそのまま使うことが難しくなったため、完全新規の車両が製作されることになった。
大部分は既存の路面電車車両に合わせて落成されたものの、増えた幅を有効に使った2+2列のボックスシート配列となり、電気系統の簡易化が図られた。
登場時は6軸の地下鉄車ということからU6型と名付けられたが、後にU2型が登場するにあたって初代の地下鉄車という意味を込めてU1型に改名された。
1965年に製造されたプロトタイプは同年ミュンヘンで行われた国際交通展示会にて展示され、翌年に1001編成としてフランクフルトに搬入された。1968年にU2型が登場するとともに、301編成と302編成に改番され、U2型と続番となった。
U2型と連結ができず、プロトタイプである2編成しか製造されなかったため、割と早い段階で営業運転から引退し、両編成とも登場から10年たった1976年に引退。302編成は解体されたものの、301編成は除籍されたのちに1001編成を名乗って保存会に引き渡され、現在も静態保存で良好な状態で保管されている。フランクフルトの地下鉄や路面電車の大きなイベントで公開がされることもあるが、車内に入れる機会はいたって稀。

車両構造

運転台の一部。ボタン配列はのちの車両にも受け継がれる。Photo by: NITS-Center
前方扉と運転室の仕切り。運転室がかなり狭いことがわかる。Photo by: NITS-Center

2両1編成で構成される連接車両。両運転台で各車両に両開き折り戸が2か所設置されている。台車の配置の関係上、前方の扉が運転席と干渉しているため、運転席はほかのDüwag製造の車両と比べても比較的狭い。
車内は2+2列のボックスシート配列で、この構造はのちに登場する形式にも反映される。
電気系統は一本に統一されたことにより、方向転換の際にパンタグラフを下す必要もなくなった。そのため、パンタグラフは車体中心よりに一基のみ設置される。
登場時はすべての駅のプラットホームが進行方向右側にあったため、前面窓の右側のみにミラーが設置されている。

改造

先述の通り短い運用年数のため特筆できるような改造は無いが、3種類の塗装が存在する。搬入当初は当時路面電車でも主流だったベージュとクリーム色の塗装で、1001編成はのちに交通局カラーともなる赤白塗装となる。1002編成は広告にちなんで明るい青と白の塗装となる。
引退後には1001編成は最初の塗装に戻され、現在でもその状態で保管されている。

各仕様の違い

先述の通りプロトタイプ2編成の製造で終了したため、特筆できるような仕様の違いは存在しない。

特殊編成

先述の通りプロトタイプ2編成の製造で終了したため、特筆できるような特殊編成は存在しない。

在籍状況

302編成は解体されたものの、301編成は除籍されたのちに1001編成を名乗って保存会に引き渡され、現在も静態保存で良好な状態で保管されている。フランクフルトの地下鉄や路面電車の大きなイベントで公開がされることもあるが、車内に入れる機会はいたって稀。シートモケット含め、車内は当時のままで残されている。

運用情報

静態保存につき、運用には就かない。

情報ソース

・フランクフルト市電保存会
・元運転手だった同僚
・VGF, "Frankfurter U-Bahn: Rückgrat der Mainmetropole", 2018, Zarbock GmbH & Co. KG
・VGF, "Die Elektrische: Unterwegs in Frankfurt", 2018, Druck- und Verlagshaus Zarbock GmbH & Co. KG
・VGF, "Mobilität für Frankfurt: 50 Jahre moderner Nahverkehr", 2018, Societäts-Verlag, ISBN 978-3-95542-320-9