Frankfurt U4-Wagen

Photo by: NITS-Center

基本情報

新しいフランクフルト地下鉄のスタンダードとなるべきだったU3型の大量発注が見送られ続けた中、1990年代初頭の急激な利用者増加に伴い、追加の車両を導入せざるを得なくなった。その際に導入されたのがU4型となる。現在では南北方面に走行するU1・U2・U3・U8・U9号線で走行している。

製造年:  1994-1998
製造会社: Düwag, Siemens
製造数:  39
改造年:  -
廃車:   (2007)
運用開始: 1994
運用終了: -
編成両数: 2両編成39本
編成:   A-B

台車配列:   Bo'2'Bo
軌間:     1435mm
全長:     25,84m
車幅:     2,65m
車高:     3,58m
最高運転速度: 80km/h
最高設計速度: 90km/h

利用する際のお得な情報

見た目が割と新しそうに見えながら、冷房設備がついていないため夏場はモーターの排熱も含めてかなり暑くなりやすい。また、バリアフリースペースがかなり小さい。

製造経緯と歴史

新しいフランクフルト地下鉄のスタンダードとなるべきだったU3型の大量発注が見送られ続けた中、1990年代初頭の急激な利用者増加に伴い、追加の車両を導入せざるを得なくなった。ようやく重い腰を上げたフランクフルト市は地下鉄車両39編成の増備を決議した。
製造にあたっては、U3型の基本設計が使いまわされたため、開発中はU3-2000と名付けられていた。U3型と違い、発達したITを多く組み込むことでシステム系統に多くの変更があったため、結局は完全別形式として扱われるようになったため、U4型となった。
ドア配置や窓割こそ共通なものの、お互いが連結できるわけではない。
一部パーツはほぼ同時期に導入された路面電車R-Wagenと共通のものが使用されている。
追加発注されることもなく、39編成にとどまった。事故廃車になった2編成を除くと、現在は37編成が運行されている。

車両構造

一編成は連接台車でつながっている車両2両から成り立っており、パンタグラフを搭載している車両がA車、もう片方がB車となっている。最大4編成での連結が可能。
今までの車両とは違い、従来の折戸から外開きプラグドアに変わった。
車内には各車端部にセグメント式次駅表示機が設置された。また、器物損害の損傷を抑えるため、従来の合皮シートからプラスチック製のものに変更されている(座る部分には薄い生地が貼られている)。

改造

2010年代半ばに全面更新工事が行われた。ライトグレーでモノトーンだった室内はU5型に合わせて扉付近が目立つ色に変わり、すべての窓がスモークガラスに変わった。車両構造の関係上、冷房は運転席部分のみに設置された。客室部分に冷房が設置できなかった代わりに扉部分に換気設備が設けられ、外気が入りやすい構造となった。この後付けの換気システムが冬には冷気を通しやすくなったことは言うまでもない。運転席の冷房の設置により、先頭部分の外観が少しばかり変わった。
車体側面の下部にはリフレクターが設置された。また、ダークターコイズだった窓周りの部分は黒に塗り替えられた。黒とスモークガラスによって、編成全体の一体感が増した。

U5型との併結運用に就くU4型。Photo by: NITS-Center

U5型との協調運転を可能とするため、更新車のプログラムが書き換えられた。2014年6月から混結運用が試験的に開始された。プログラム更新を行った編成には混結対応のステッカーが貼られた。試験が問題なく終了し、すべての編成が更新されたため現在ではこのステッカーは見ることができない。

各仕様の違い

1次車・2次車の違い

501号編成から518号編成が1次車、519号編成から539編成が2次車となる。基本構造は同じだが、ライトケースの色が唯一の違いとなっている。更新工事にて全編成が銀色のライトケースに変わったため、現在では違いがない。

1次車の更新前。クリックで拡大 Photo by: NITS-Center
2次車の更新前。クリックで拡大 Photo by: NITS-Center

特殊編成

一部編成は窓部分を含めた全面広告ラッピングや窓下の部分のみを使った広告ラッピングをまとっている編成が複数存在する。頻繁に変わるため、すべてのバリエーションを掲載するのは難しいので、広告ではないものの特別なデザインになっているもののみ紹介する。

LEDライト試験編成(507号編成)

LED試験車のライト部分は3つの粒になっている。クリックで拡大 Photo by: NITS-Center

試験的にLEDに換装された編成が507号編成。フロントライト、方向指示器、テールライトがそれぞれ同じ大きさの突起したシリンダー型のものに変わった。
2023年前半に行われる全検でほかの車両と同じ通常ライトに戻る予定。

在籍状況

事故廃車となった517号編成と537号編成を除き、37編成が在籍する。全編成とも所属はHeddernheimとなっている。

運用情報

U5号線にて臨時運転に就くU4型。道路上を走行するのも珍しい。クリックで拡大 Photo by: NITS-Center

全編成Heddernheim所属のため、U1・U2・U3・U8・U9号線で走行している。U3号線とU8号線には走行距離調整のために入線することが多く、メインの活躍路線はU1号線とU2号線となる。
臨時運転でU5号線を走行した実績はあるが、回送列車以外でU4号線、U6号線及びU7号線に入線した実績はない。
2022年現在、U4型とU5型の併結運用は少なからず見ることもできる。月に1回あればいいほうではあるが、完全ランダムなため運用を狙うことは不可能。

情報ソース

・フランクフルト市電保存会
・VGF, "Frankfurter U-Bahn: Rückgrat der Mainmetropole", 2018, Zarbock GmbH & Co. KG
・VGF, "Die Elektrische: Unterwegs in Frankfurt", 2018, Druck- und Verlagshaus Zarbock GmbH & Co. KG
・VGF, "Mobilität für Frankfurt: 50 Jahre moderner Nahverkehr", 2018, Societäts-Verlag, ISBN 978-3-95542-320-9

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