2022年冬のダイヤ改正 (2022/12/11~2023/06/10)

2022年12月から始まるドイツとノルウェーの新ダイヤの情報です。新しい高速線が開通するほか、新規ICE路線も多数増えます。新たな車両の導入によって各地で列車の速達化や利便性の向上が図られているほか、列車の定員数も上がり、遠方への移動が楽になります。

当ページでは記事作成段階に公開されている地域の重要な変更点のみを投稿しております。ご利用の地区が見当たらない場合は、情報がまだ公開されていないか目立った変更がない場所となります。随時更新していくため、後日再度ご訪問いただいたうえでお確かめください。ドイツ全土にわたる細かいダイヤ変更などはさすがに取り上げることができないので、予めご了承ください。

リストアップされていない多くの路線において出発時刻の変更が行われている場合があります。ご利用の際には今一度各運行会社の公式ページにてご確認ください。お困りの方や不明な点がある方はお気軽にお問い合わせください。当コンテンツの編集者は NITS-Center(ドイツ部門) / NITS-Norway(ノルウェー部門) です。リンク先に記載されている編集者のSNSアカウントにてお問い合わせいただけます。

最終更新: 2022/11/25 18:45 (情報追記)

ドイツの長距離列車の主な変更点
・高速線 Wendlingen - Ulm 開業
・長い13両編成の増強
・新型車両BR408営業運転開始
・各方向の国際便も増発
・夜行列車の新設・延長運転
・デンマーク便は定員を増強
・イタリア便は行き先変更

ドイツの近距離列車の主な変更点
・水素車両"iLINT"の運行開始 (Hessen: Rhein-Main / Frankfurt)
・ベルリン近郊の中距離列車の再編・変更 (Berlin / Brandenburg)
・Lübeck近郊に畜電車・新車導入
・新型車両の運行開始 (Bayern: Ries / Augsburg)
・Karlsruhe近郊の再編・変更
・Rhein-Neckar地区の変更・新路線 (Mannheim / Heidelberg)
・Dresden市電の新型運用開始 (11/25追記)
・München S-Bahn で大幅な増便・その他変更 (11/25追記)
・Stuttgart S-Bahn で増便・追加車両導入 (11/27追記)
・Baden-Württembergの変更 (11/27追記)

ノルウェーの主な変更点
・路線番号の改称
・Follo線開業に伴うオスロ周辺の大幅変更
・スウェーデン方面の増発
・Bergen市電2号線開業
・バス路線大規模再編

ドイツの長距離列車の主な変更点

高速線 Wendlingen - Ulm 開業

高速線の新規開業によって、 Stuttgart - Ulm を走る列車が15分ほど早くなります。新線開業によって路線のキャパも上がり、 Stuttgart - Ulm - München の列車本数が一日70本から一日90本へ大幅に増強されます。
開業に伴い、新たに Köln - Stuttgart - München のICE路線が設定されます。2時間ごとに走行するこちらの経路は高速化を図り、4時間15分で両都市を結びます。

長い13両編成の増強

最新型のICE4の13両編成を増備したことにより、座席定員数が60パーセントほど増えます。
13両編成は主に Bremen - Köln - Frankfurt Flughafen - Stuttgart - Ulm - München を中心に運用に投入される予定です。

新型車両BR408営業運転開始

オランダ・ベルギー乗り入れ向けの新型車両は新ダイヤではひとまず国内運用に限定され、主に (Dortmund - ) Köln - Frankfurt Flughafen - Frankfurt HBF に導入される予定です。また、5月下旬より Dortmund - Stuttgart - München にて運転される予定です。

各方向の国際便も増発

Stuttgart - Zürich のIC路線は一往復増発されます。
Berlin - Warszawa のIC路線も2023年3月から一日一往復増発され、全便10分ほど速くなります。

夜行列車の新設・延長運転

IC客車による座席夜行列車が Zürich - Berlin/Praha の間に新規に設定されます。
München発着だった夜行列車(EuroNight / Nightjet)は高速線開業に伴いStuttgartまで延長運転されます。

デンマーク便は定員を増強

Hamburg - Kopenhagen 便はダイヤ改正とともに短いディーゼル車両から6両編成の客車列車に置き換わります。それに伴い、デンマーク国鉄のIC3(画像参照)はドイツへの乗り入れが消滅します。ダイヤ改正後にはデンマーク国鉄のVectronとドイツ鉄道のIC客車による客車列車となり、電化区間しか入線できなくなるため Hamburg - Aarhus 便は消滅します。

イタリア便は行き先変更

一日一往復設定されているFrankfurt発着のイタリア便 (ECE151 / ECE 52) は元の Milano Centrale 行きから Chiasso 止まりとなるため、国境手前で終点となります。また、工事の影響で一部日程に運行されない日がすでに決まっております。

ドイツの近距離列車の主な変更点

水素車両の運行開始 (Hessen: Rhein-Main / Frankfurt)

運行会社の変更に伴い、旧型ディーゼル車から水素車(iLINT / BR554)(画像参照)に変更になります。導入される路線は以下の通りとなります(*の付く路線は納入遅れにつき5月上旬から運行開始予定)
RB11(*) Bad Soden - Frankfurt Höchst
RB12 Königstein - Frankfurt-Höchst - Frankfurt Hauptbahnhof
RB15 Brandoberndorf - Grävenwiesbach - Bad Homburg - Frankfurt Hauptbahnhof
RB16(*) Friedrichsdorf - Friedberg

ベルリン近郊の中距離列車の再編・変更 (Berlin / Brandenburg)

多数の路線での運行会社の変更に伴い、車両に大幅な変化があるほか、多数の路線の走行経路や停車駅パターンに変更があります。

Lübeck近郊に新車導入

現在ディーゼル車両で運行されている区間の大半に最新型の畜電車両(画像参照)が導入されるほか、Hamburg - Lübeck を走行する列車も1月下旬より完全新車が導入されます。機関車牽引の客車よりも加速の優れている新型電車を使用することで、両都市間の移動の速達化が予定されています。

新型車両の運行開始 (Bayern: Ries / Augsburg)

運行会社の変更に伴い、新型車両が導入され、ダイヤも大幅に変更されます。
人員不足につき、ダイヤ改正から当面の間、一部路線で減便や代行運転が行われる予定です。当該路線は以下の通りとなります。
RE89 / RB89: Donauwörth - Nördlingen - Aalen (大幅減便・一部代走)
RB87: Augsburg - Meitingen (一部増発便運休)
詳しい情報は Go Ahead のホームページをご確認ください。

Karlsruhe近郊の再編・変更

市電系統にてダイヤの変更があるほか、S34の廃止、S31/S32のダイヤ変更及び途中駅で分割・併合運用に変更となります。
Karlsruhe - Heidelberg (- Mannheim) に Regional Express が新設されることにより、既存のS3以上に速く3都市を結ぶようになります。

Rhein-Neckar地区の変更・新路線 (Mannheim / Heidelberg)

Mannheim - Käfertal - Biblis を走行する新路線S8が誕生するほか、一部路線のダイヤが変更されます。
また、上記の通り、Karlsruhe - Heidelberg (- Mannheim) に Regional Express が新設されることにより、既存のS3以上に速く3都市を結ぶようになります。

Dresden市電の新型運用開始 (11/25追記)

ダイヤ改正直前より最新型車両の運用が開始されます。既存の車両と比べて車体の幅が広く、バリアフリースペースも増えており、使いやすい車両となっております。2号線を中心に、徐々に複数路線で運行される予定です。

München S-Bahn で大幅な増便・その他変更 (11/25追記)

平日の5時から23時の間、ほぼ全路線において20分間隔のダイヤになります。また、終点駅の折り返し時間を増やすことで、遅延回復しやすいダイヤに変更されます。今回の変更によって、1日最大160本ほどが増発されます。

ハノーファー地区より中古車を買い取り再利用することで、キャパシティ増強にも力を入れる模様です。

Stuttgart S-Bahn で増便・追加車両導入 (11/27追記)

新型車両の増備が完了したことから、ラッシュ時のほぼすべての列車が8両編成から12両編成となります。
S1、S6、S60の土曜ダイヤが変更となり、一部区間で日中のダイヤが15分間隔に変わります。Böblingen止まりのS1はなくなり、すべてHerrenbergまで直通します。一部列車は両駅をノンストップで走ります。

Baden-Württembergの変更 (11/27追記)

RE8、RE90及びMEX13の一部列車にて客車列車による代走が行われます。一部車両はバリアフリー設備がございません。
RE5のUlmでの15分停車がなくなるほか、Lindau行きが無くなり全列車Friedrichshafen止まりとなります。
新路線IRE200がWendlingen-Ulmの新線区間で毎時一本の運行開始となります。
RB63は電化工事が終わり次第、中古電車に置き換わります。

ノルウェーの主な変更点

路線番号の改称

以下の路線番号が変更となり、停車パターンの一部が変更されます。
R10, R11, R20 が RE10, RE11, RE20 に変更
L12, L13, L14, L21, L22 が R12, R13, R14, R21, R22 に変更
R23 の新設 (Oslo Sentral - Ski)
Brattsbergbanen が R55 に改称

Follo線開業に伴うオスロ周辺の大幅変更

新線開業に伴い、Oslo Sentral - Ski 間の速達便の高速化が図れるほか、既存の線路を走る中距離便の路線系統に大幅な変更が入ります。また、車両運用の都合上、73B型のRE20での運用はラッシュ時のみになるため、当形式に遭遇できる機会が減ります。

スウェーデン方面の増発

現状は一日2往復のみ設定されている Stockholm - Oslo の国際列車ですが、ダイヤ改正よりX55型による列車が3本増えることになり、一日5往復運転されることになりました。現在も走行中の便は引き続き客車列車なので、オスロにて見ることのできる車種が増えます。

Bergen市電2号線開業

すでに11月21日からではありますが、ノルウェー最西端に位置するBergen市の2号線が開業しました。新規開業区間ではおよそ半分にあたる4.2kmがトンネル区間で、その分高速運転もできるためFyllingsdalen方面から中心地までの速達化が実現されました。

バス路線大規模再編

Follo線開業に伴うSki駅の発着時間の変更や利便性を考慮し、Ski以南のバス系統が大規模再編されます。