2024年の2月21日に、ハンドルドア車両のラストランを兼ねた臨時列車が運転された。実際には臨時列車扱いだったものの、サボには2006年以来18年ぶりにInterRegioの文字が。一部の車両も部分的にラッピングされ、綺麗な姿に。

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朝7時半、この臨時列車のために有給休暇を取った私はフランクフルト中央駅に向かった。

一番端の1a番線に、臨時列車がすでに停車して準備されていた。遠目からすでに見えていたが、なんと制御客車が旧塗装のラッピングを纏っている。

激Vじゃないですか。

テンション上がりまくっている私は、一両ずつすべてを記録。

今回運転されたのは
Seebrugg - IC2216 Seebrugg > Koblenz">- IR2217 Frankfurt > Seebrugg
- IC2216 Seebrugg > Koblenz

- IC2021 Koblenz > Frankfurt
の3列車で、ハンドルドアタイプの客車をコブレンツの博物館に送り込むことを兼ねた臨時列車。2021列車は乗客をフランクフルトまで送り届けるための列車となる。

名前の由来でもあるHöllentalbahn。直訳すると「地獄谷線」で、しかも途中駅にHimmelreich(直訳: 「天国駅」)がある、それだけでも十分面白い路線。私も去年5月のFreiburg遠征で立ち寄ってみた

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ホーム先端まで行き、機関車側を撮る。

今回の牽引にあたるのはInterCity50周年記念の際にラッピングされた110号機と、同じく50周年記念で塗装変更された013号機。TEEヘッドと合わせると、現行ICカラーに並んで、合計4色の時代が一編成で見ることができるわけですね。なんだそれ。

そしてメインの臨時列車に注目が集まりすぎて、同じくダイヤ改正で使用停止となった食堂車が隣のホームで入替されていることに気づくものは多くなかった。

以下、編成表
D-DB 51 80 80-95 259-2 Bimmdzf287.2 (最後のハンドルドア制御客車)
D-DB 61 80 85-94 404-8 ARkimmbz288.4
D-DB 61 80 19-95 240-6 Avmz109.2 (最後のハンドルドア1等客車)
D-DB 61 80 85-94 405-5 ARkimmbz288.4
D-DB 61 80 21-94 114-0 Bvmmsz187.0
D-DB 61 80 85-91 704-4 ARkimbz266.7 (最後の未更新食堂車)
D-DB 61 80 19-91 126-1 Avmmz106.1
D-DB 91 80 6 101 013-1
D-DB 91 80 6 101 110-5

更新車は主に乗客をフランクフルトまで送り届けるための車両。

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なかでも制御客車のBimmdzfと未更新食堂車のARkimbzは過去の塗装にちなんだ部分ラッピングを纏い、帯部分にラストランの表記が施された。ARkimbzに関しては、以前もブログにて登場していますね。ようやく再会。

正直、懐かしい。子供のころの記憶は薄れてはいるものの、このカラーリングを纏った列車がフランクフルトの中央駅を行きかっていたのは記憶に残っている。

車内の記録はさすがに無理だったが、これでも十分楽しむことができた。

本来は追いかけるつもりで有給を取ったのだが、なんせ先回りするための列車が30分遅延で見事に撃沈。

代わりに別の場所に先回りし、カメラを構えるのであった。

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う っ ひ ょ ~ ~ ~ ~

速度制限看板が入ってしまったり側面に影が落ちたりしているものの、二度とない機会をこうして記録できただけで十分に満足。個人的には先頭にBR120がついていて欲しかったが、この特別カラーのBR101のコンビネーションもまた面白い。廃車が一気に進む中、こうして特別車両をちゃんと残してくれているところはDBに感謝したい。

少しばかり動画も撮影したので、いつかアップロードしたいね。

さて、これ以上追いかけることができなくなったので、中央駅に引き返して、もともと予定があったDarmstadtへ移動。

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とある別件の用事の前後に、本当は最新車両と旧型車両を撮るつもりだったのにともに運用に入っておらず。新型車両のST15はどうやら形式全体の不具合が発覚したようで、旧型のST7はしばらく出庫していない様子。前の週に訓練車として普段は動かないST11が出ていると聞いて期待していたが、来るのはST13やST14、そして数本のST12だけだった。

ST12も今年度以内に廃車となる見込みなので、こうして記録できる機会ができたのは良かったが、結局車両不足で減便だったため、なかなか中心部からうまく動けず。とかやってたら、黒ずくめの団体が前から。やばそうだな、避けるかと思いきや挨拶された。あれ、私の管轄でも検察やってくださる方々じゃん。「お~久しぶり!」声でけぇって。カメラ持ったか弱い細い人が強面ゴッツおじさんたちに囲まれながら談笑している風景は傍から見ても異様な風景だったろう。久しぶりにお話しできたので楽しかったけどさ。

市電から離れ、中央駅に戻る。

現在は線路工事の関係で、ダルムシュタッド以南の線路が封鎖中。代行バスパーティーの合図ですね。

なかでも一車両だけ、異色を放っている車両がSLK-Reisenの190号車。こちらの会社さんとは以前もやり取りしていたことがあり、今回の代走にこの特別車が入ることを事前に知っていたので時間まで待ち構える。

主に代走運用に限定で入る190号車、側面のカラーリングをDBの鉄道車両に合わせてラッピングされているのが特徴。

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扉側が現在のDBレッドでラッピングされているのに対して、反対側はミントグリーンの旧塗装をモチーフとしたラッピングとなっている。

このラッピングを纏っているのはもちろんドイツでこの一台だけ。普段はドイツの北部で活躍しているこちらの会社、初めてこれほど南まで来ているので確実に撮影したかった。

ほかの代行を行う会社と比べて、車内の清掃や行先表示器の調整など、全てが完璧でまるで日本のバス会社のような清潔さ。ほかの会社も見習ってほしいよ。

出発時刻直前まで運転手と多少談笑させてもらい、出発時にも記録。またどこかでお会いしたいもんだ。

さて、ダルムシュタッドでやることが無くなった私はフランクフルトに再度北上。

次の予定まで時間があったので、フランクフルト南駅にて撮影。

2日前に開業したFrankfurt<>Friedbergの複々線、記念にラッピングされたS-Bahnが一編成いるのですが、まさかで3日目にして記録

BR423に白も似合うなと思いつつ、色合いがWestbahnカラーにだいぶ似てるな...

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主に貨物をメインに撮影したかったのだが、来る列車はかなり短いものばかり。

これに関しては、貨車より機関車の方が長いじゃん。

比較的愉快なイレギュラーたちが行きかい続ける。

すごく綺麗に同時入線してきたな。

IGEの車両はそもそも初撮影。

経営破綻で一時期はこの先がどうなるか不透明だったが、こうして貨物運用を続けているところを見ると、どうにか立て直そうとしているような姿勢が見える気がする。

そして並走してきたBR245君。停止信号だったので目の前に停車してくれた。

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245 018 + 218 810

どんなコンビネーションだよ。

回送とはいえ、なかなか見ないであろう組み合わせはわりと愉快。

運転手も停止信号が長引くことが分かっていたのか、降りてきて一緒に撮影開始。なかなかないものね。

予定の時間が近づいてきたので私はこの後移動を開始。

本来は臨時列車のために撮った有給休暇、結局予定が二件入ったこともあり充実していたし(フランクフルトでお会いした御二方、ありがとうね)、撮影的にもかなり愉快なことになっていた。午前中は体調が良かったのに、午後になってなぜか体調不良。いや、なぜかではない。以前も書いた通り、レア車両との遭遇率は私の体調と反比例。またまた余計な証明が成り立ってしまった。