鉄道フォトライターの橋爪さんがドイツにいらしているということで、お久しぶりにお会いすべく仕事帰りにそのままWürzburgへ。市電の車両がトラブルを起こしているのもあり、旧型車両が大量出没中だったので撮影にもいい機会。2024年2月1日から2日のブログ。

仕事を定時に終え、列車に飛び乗ってヴュルツブルクへ。橋爪さんにお会いするのいつぶりだろう、去年の夏くらいだっけなぁ...なんて思って遡ってたら、最後にお会いしたのは2022年の10月23日らしい。あれ、去年一回も会ってない…?

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午後6時を過ぎたころに到着。この時期はこの時間帯はだいぶ暗くなるものの、これもまたいい雰囲気。最初に来たのは244号編成。

そんなわけで、駅前で橋爪さんと合流し、早速来た列車を撮影。

一旦ホテルにチェックインし、夕食を食べ終えたところで再度夜の撮影に出発。

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たまには鉄道が関係していない写真も撮りたいと思い、お城が良く見える川沿いの公園にて長時間露光での撮影。私は三脚は持っていなかったので、石垣に無理やり固定して数枚ほど記録。転載防止のために透かしが入ってますが、こんなに光の多い街中でも星が見えるくらいに綺麗な夜空の元、2台のカメラのシャッター音が響く。

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旧市街にあたる市役所前を通過し、路面電車が走る通りまで歩く。夜の時間帯で減便ダイヤなのにもかかわらず、比較的本数が多く撮影も捗る。

低床車両のうち、画像のGT-Eは問題無く動けるので引き続き運用に就く。問題を起こしたのはGT-Nであって、こちらは去年の秋ごろに全編成の運用認可が取り消されてから現在でもまだどの編成も復帰できていない様子。聞く話、復活まではまだしばらく時間がかかりそうなので、いろいろと大変そうだ...特に今バス代行となっている北西部に伸びる路線。

このあとはホテルのほうに戻りつつ数枚撮影。翌日の準備もあったので早めに切り上げた。

翌朝。昨日の到着時と同じような角度で同じ編成を記録。明るい時間帯と暗い時間帯でだいぶ印象も変わる駅前の歩行者道。ここも本来ならばすべての路面電車路線が通るのでかなり忙しいはずなのに、暫定ダイヤでは2路線しか動かしていないこともあって少し寂しげ。むしろ朝方の配送を担う輸送車が逆に目立ってしまっている。

かのパープル式部もHey! Ann! 時代に詠んだとされる説「たいてふと れあしやのひきうん はんぴれい」(体調とレア車の引き運反比例)はこのあと私によって立証される。なんせ私はすでに職場で仕事中に調子が悪かったのである。そして私がここ4年で体調悪い状態でどこかに行くと、例外無く必ずレアな車両か作業用車を引き当てているのである。

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ほ  ら  ね

なんだかんだで私も初めましてです。実はカメラに収めていなかったものの、ホテルを出ていざ出発という時に私たちの背後を通過して行ったのである。本来遺構としていた方向とは逆に向かっていったので、中央駅まで追いかけた結果がこちらである。

中央駅のループ線に留まっていない、中央駅から私たちの方には向かってこなかった、ということは中央駅より先の地域まで走ったわけで、他にルートや車庫が無いから戻ってくることは確定していたわけですね。

ちなみにこちらの車両、DüwagのGT6です。

二人ともSanderau方面に行ったことが無かったので、この後に入線してきた営業列車に乗って終点まで。終点の一つ手前に車庫があるので、ループ線から徒歩でそちらのほうへ。ちょうど乗車していた列車が折り返してきたので後ろからも記録。現在では埋められている進行方向左側に設置されている扉が目立つ。調べる限り、使用された形跡が一切無い。

対向にはGT-E、そして背後にすでにやつがいる。てっきり私達より前に車庫に戻ったかと思いきや、どうやら別の線区の保線も行っていた様子。

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いいですねぇ...

Düwagの形状が大まかに残っているわりには、前面窓が大きく異なっていたりライト形状がほかの車両では見ないタイプのものに変わっており、初見ではDüwagだとはわからないようなこの2両編成。元はBielefeld向けに製造され、現地で中間車を増やされGT8になり、Würzburgに作業用として改造され車体が全体的に改造されたほか、中間車が再びサヨナラバイバイされている魔改造車です。

ちょうど入庫だったので、車庫の扉が開くタイミングで車庫内の車両を少しでも見れるチャンス到来。

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白編成、両方ともお休み中でした...

そして現在営業運転の許可が取り消されているGT-Nも手前3線に留置。この後ろに残りの16本がいるんだろうな。

しかし、本来5路線を40本前後で回している運用のはずなのに、まさにその半分が使えないのはかなりの痛手だろう。

車庫から中心地方面にはそのまま散歩がてら歩きながら戻ることに。こうしたドイツの住宅街の風景も絡めて撮る市電も悪くない。

遠目から見てかなりわかりやすいのでカメラを構える時間は十分にあった246号編成。このスカイブルーのラッピングになったのはここ最近の話で、私も初記録。現在残っているこちらのGTW-D8型の6本も、それぞれウィンカーリレーの速度が違ったり扉の埋め方などの細かい部分に違いがあるので、全ての編成を記録して間違い探し並みに比較するのも帰ってからの楽しみ。

あいにく雨が降り出してしまったので、散歩は中止して列車へ。ホテルに戻り、荷物を取って本線系統の撮影へ。

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Würzburg中央駅から東へ12分ほど、Dettelbachという駅へ。下調べがてらマップとにらめっこはしていたが、実際に行ってみると本当に何もない。

強いて言うならば、ここは Würzburg - Nürnberg 間の駅で旅客列車にとっても貨物列車にとっても重要な幹線ルートなので、列車退避のための中線がある。到着時にはランドローバー積載の車載貨物が退避していた。

せっかくなので、数本通過した貨物の中から車運搬貨物同士を掲載。

反対側のホームからの一枚。荷物紛失業者さんが輸送遅延業者さんに牽引されて高速通過中。

ご覧の通り、中線に何も停車していなければ比較的長い貨物でも余裕で収まる撮影場所。橋爪さんのオススメで初めてきたものの、これは列車が来れば楽しい。

...そう、来れば。この日、高速列車がドイツの重要な3か所のトラブルによってかなりカオスなことになっており、まともに動いておらず貨物にも影響していた。2時間の滞在でICEを全種記録できたものの、普段ならもっと通過するはず。

そして寒い中なにも無いからひたすら体を動かすしかないのである。やはり鉄道撮影はある一種のスポーツ。

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Würzburgの中央駅に戻り、ホットミルクを確保。生き返る。

再度ホームに上がって列車の撮影を再開。現在代走で面白い列車が定期的に入線してくるので、こちらも記録。

以前も記録したことのある、車番詐欺機関車。本当の車番は 114 024-3 なのだ。所有しているWFLという会社が何を思って112に変更したのかは知らないが、旧塗装の再現度が高いのでよしとする。

なお今回は特に記録しなかったが、代走運用には旧東ドイツ製のダブルデッカー客車が使用されている。

Würzburg中央駅の残念なところは、なかなかすべての列車を記録できないこと。南側に立つと北側の列車を捨てるしかなく、逆もしかり。そして大体逆側に立つのである。

この記念Vectronもそのうちの一両。シリーズ製造開始から通算750両目を記念して特別ラッピングされた 193 756。そもそも通算記念の車両を記録するのは今回が初めてだったので、なおさら悔しいわけでして...

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橋爪さんの帰宅便と私の帰宅便の時間が近づいてきたので、切りの良いところで切り上げ。最後にもう一本の代走編成を記録。

こちらはSmartRailのBR111。216号機がこのカラーになってからは初撮影、そしてこちらを記録したことによって再びSRのBR111をコンプリート。

以前はTEE牽引の際に撮影しましたが…本当になんでこのデザインなんだろうなぁ...

橋爪さんとお別れして、私は近郊列車でフランクフルトへ帰還。

後日談・帰宅してから4年ぶりくらいに発熱、そして胃炎が再発してしまい週末が完全につぶれてしまった...これに関しては誰も悪くないのでどうしようもないわけですが、各方面にご心配とご迷惑をおかけしました…