ドイツでは、6月14日から7月14日にかけてサッカーのヨーロッパリーグが開催される。利用者増加が見込まれるため、各種地域にて臨時列車が増発されるほか、特殊な制限がかかる場所もある。それぞれの詳細情報を以下に記載。
乗車に関する特殊ルールやチケット関連など
国際長距離列車の座席指定義務
ダイヤ改正情報ページでも紹介済みの通り、6月1日から9月1日まで利用者増加が見込まれるため、全ての国際長距離列車で座席指定が必要となる。当該の列車は一部区間にて座席指定料金が無料となる代わりに、人数分の席の予約が必須となりますので注意が必要。対象列車: 国境を跨ぐ長距離列車(ICE、ECE、IC、EC・一部区間を除く)。中距離列車や近郊列車は影響しない見込み。
36時間チケット
試合を現地観戦される方で、「UEFA Euro 2024 App」を所持している方は36時間チケットを利用可能。検札時には身分証明証の提示が必要となる。試合当日の朝方6時から試合翌日の18時まで有効。有効期間は試合開催時の試合開催地域のみ。有効範囲は以下の通り。
・ケルン、デュッセルドルフ、ドルトムンド、ゲルゼンキルヒェンの試合日: VRS、VRR管区内全域
・フランクフルトの試合日: RMV管区内全域
・シュツットガルトの試合日: VVS管区内全域
・ミュンヘンの試合日: MVV管区内全域
・ライプツィヒの試合日: MDV管区内全域
・ハンブルグの試合日: HVV管区内全域(ハンブルグ郊外含む)
・ベルリンの試合日: VBB管区内全域(ブランデンブルグ地域含む)
「UEFA Mobile Tickets App」とは異なり、そちらでは36時間チケットは配布されていないのでアプリダウンロード時には注意が必要。
臨時増発列車について
長距離列車部門
各種主要ルートで車両増結や臨時延長運転が行われる。特にウィーン便は史上初めて2編成連結14両編成での運用となる。ほかにも開催地同士を結ぶ路線を中心に、国際列車も一部が増発される予定。
ほか、ポーランドのワルシャワからベルリン経由のドルトムンド行きが一部日程に設定される。
スイスからは、一部日程にチューリッヒとケルンまたはフランクフルトを結ぶ臨時列車が設定されている。
近距離列車・Berlin市内
注意・ベルリンで試合開催時のみ
市内から開催地のOlympiastadionまではS-Bahnが3倍の本数が運転され、ほぼ3分間隔の運転となる。特に夜間も増発され、市内から各方面のアクセスが維持される。
地下鉄U2号線も増発運転が行われる。元から車両サイズが小さいため、できる限りS-Bahnを利用することをお勧めする。
中近距離列車・Frankfurt近郊
注意・フランクフルトで試合開催時のみ
中央駅からスタジアムに向かうS7/S8/S9が増便されるほか、通常は通過するRE2、RE3、RB58、RE70が臨時停車を行う。フランクフルト郊外へのアクセス確保のため、試合に合わせてRB41(Gießen方面)、RE50(Fulda方面)、RE70(Mannheim方面)にてスタジアム直通の臨時列車が往復設定される。同じくスタジアムへ向かう市電21号線に加え、臨時20号線も運転される。その他の路線では車両増結によるキャパシティ増強が行われる。
中距離列車・Köln - Düsseldorf - Gelsenkirchen - Dortmund
上記4都市を結ぶRE24が期間限定で新規に設定。ほぼ60分毎運転され、一部の途中駅にも停車する。運行はDB、CBB、TRIの3社共同となっており、5編成が運用に就く見込み。
※上記の臨時RE24は通常のチケットで乗車可能。一部バリアフリーではない車両での運転の場合あり
RE24運行ダイヤはこちら(PDF)。線路工事の影響で、6月と7月では運転時刻と停車駅が一部異なる。その他の区間でも一部列車が臨時運転を行うほか、一部列車のキャパシティが増加となる。
(撮影者向け・DBはLufthansa塗装やTEE塗装のBR111を使用予定のほか、Touristikカラーの編成を組む予定。7月11日から終わりまで、DB1運用はTRIによって運転される見込み。TRIは自社カラーに塗り替えたダブルデッカー車で運転される見込みで、営業運転に就くのは今回が初めてとなる予定)
市内交通・Gelsenkirchen / Bochum
注意・ゲルゼンキルヒェンで試合開催時のみ
ボーフムやゲルゼンキルヒェンの駅や市内からスタジアムのアクセスは、市電302号線が増強される。本来はボーフムの管轄だが、普段は入線しないエッセンの車両貸出運用が行われ、増発運転が行われる見込み。
市内交通・Leipzig
注意・ライプツィヒで試合開催時のみ
市内の一部区間が封鎖されるため迂回運転となる。一部通常路線が区間運転となる代わりに、スタジアムへ向かう臨時路線が3系統設定される(51号線、54号線、56号線)。
中距離列車・München近郊
注意・ミュンヘンで試合開催時のみ
試合の時間に合わせて、各種主要都市のアクセス強化のために臨時列車が運転。通常列車はキャパ増強が行われる。
中近距離列車・Stuttgart近郊
注意・シュツットガルトで試合開催時のみ
S1及びS11が増発運転されるほか、スタジアム直行の臨時U11号線が設定される。一部日程にはほかの地下鉄路線も夜間を中心に増発運転が行われるほか、シュツットガルト近郊の各種主要都市のアクセス強化のために複数路線にて車両の増結や増発が行われる。MEX12、MEX17、MEX18では全期間通して車両が増結されて運転される。