2023年11月25日。家でのんびりしていると、友人から103の初号機が動いているとの情報。まさかねと思ってツイッターや鉄道フォーラムを見ると、早速写真が。マジか…と思いながらも、出撃するには遅すぎたので翌日のチャンスにかけて下調べを開始。その結果がこのブログです。

画像はクリックで拡大表示が可能です

家から2時間、フランクフルトからは1時間ちょっと。ライン川沿いも秋色が終わりつつありますね。

満員の列車に揺られ、Bingenの中央駅に到着。Nahe側とRhein川が合流するこの街、中央駅と街駅が川を挟んで別々にあり少し複雑ですがメインはやはり中央駅のほう。こっちのほうが撮影しやすいしね。

ところで両駅間に踏切が一か所あるのですが、まさかで故障が発生。私が乗車していた列車も一時停止、徐行運転となりました。もしや...?

Bingenは幾度か通過はしているものの、降りたのは今回が初めて。果たしてマップ上で確認していた撮影ポジションがまともに使えるかどうかも分からないまま、駅の出口へ向かう...そういえば留置線に列車が停まってるな...

寝 る な

(RB26 Psst! Zug schläft = 静かに! 列車おねんね中)

第一ポジションは駅の跨線橋から。クラウドサービス曇り空なので光線の心配をしなくてもよく、背景に街も映ることから一瞬ここでもいいかと思ったが、臨時列車の編成がほかの方の写真を見る限りかなり長いのでこれではカーブに収まらない。

BR411に練習台になっていただきましたが、すでに7両でもきつい。こりゃ無理だ。諦めて第二ポジションへ向かうことに。

第二ポジション。タイミングよく来たICEに練習台になっていただきます。この日はケルンとフランクフルト間の高速線が工事の関係で封鎖されていたこともあり、高速列車も多く通過。

さて手前の枝が邪魔にはなりますが、葉っぱも付いていないしあまり目立たない色をしていたのでここで構えることに決めました。これより先にはまともなポイントが無かったのだ。じゃあなんでBingenに行ったのか。ついてきた同僚に駄々をこねられたからである。なんで来た。

ICEが通過してからすぐ、遠くに見覚えのあるカラーリングと丸い形状がぼんやり。そして一旦停止。やはり踏切故障が続いてる。本来ならここは高速通過するはずだった場所。それがここで一旦停止を強いられることで、少しばかり撮影がしやすくなった。

あ り が と う 踏 切 故 障

警笛を鳴らし、出発。ゆっくりと近づいてくる臨時列車。気づけば同僚と私以外にも撮影者が出没していた。

E03 001 + AKE Rheingold

9分遅れでBingen中央駅に入線。怒涛の12両も牽引しながらも、老いを感じさせない軽快な走りで軽々と撮影者の横を颯爽に通過して行く。徐行区間も解除されたからか、カーブでも加速し始め、最後の客車が通過するころには本来の通過速度くらいにはなっていただろう。

以下、編成表

103 001
56 80 18-95 001-0 Apmz121.2
56 80 19-94 023-4 Avmz111.0
56 80 19-94 038-2 Avmz111.0
56 80 19-94 040-8 Avmz111.0
61 80 19-90 254-2 Avmz111.5
61 80 89-90 401-4 WGmh854
61 80 85-95 538-2 ARmz211.0
56 80 88-95 001-5 WRmz135
56 80 88-94 306-9 WRmz135
56 80 85-92 151-4 ARmh217
61 80 19-90 252-6 Avmz111.5
61 80 19-90 255-9 Avmz111.5

さて、今回のこの臨時、注目すべきはクラブカーが編成されていることだけでなく、そのすぐ後ろに食堂車が4両続けて連結されていることである。しかも3種類も。では一部の車両を詳しくみていきましょう。

まずはAvmz111から。こちらはAなので一等車、vなので個室が本来より一つ少ない車両ですね。Am型は本来は個室が10室あるのですが、Avmはピッチを広げて9室のみとなります。当時のTEE導入時の特徴とも言えるでしょう。

さて、機関車すぐ後ろのApmz121が早速登場しておりませんね。そうです。

撮り逃しました \(^o^)/

こちらは何の変哲もないプルマン型客車なので、特筆することは特になし...?

お次にWGmh854。こちらは2両しか存在しないクラブカーです。車内にはカウンターにスピーカーも設置されており、バーのような雰囲気を味わうことができる車両です。

設備的には食堂車の代走にも入れるような造りをしているため、この列車の隠れた5両目の食堂車といっても過言ではないでしょうね。

現在ではAKEのRheingoldロゴを纏ってひときわ目立つオレンジ色の帯が一本入っています。

WGmhのすぐ後ろにはARmz211。こちらは半室食堂車の一等車両です。機関車がついていない間も架線から電気の供給ができるようにパンタグラフが設置されているのも特徴的ですね。

窓配置にも注目すると、一等車の座席部分と食堂車スペースの窓の間隔が違うことがよくわかります。

なおARmh217も似たような構造につき、後の説明は端折らせていただきます。

続いてWRmz135。こちらは一両丸ごと食堂車。ARmzと同様にパンタグラフが設置されており、引き通し線が無くとも電気を拾うことができるわけですね。

TEE、よく「Trans Europe Express」と表記されることがありますが、こちらの綴りはKraftwerkの名曲だけ。列車本体は「Trans Europ Express」が正しいのです。この車両の側面を見るとeが一つ足りないことがよくわかりますね。

編成の説明、ざっとこんな感じでしょうか。本当は水没したパノラマカーも編成したかったんだろうなぁ...

ホームに戻って、帰りの列車を待つ。目的の列車が撮れたからといって、カメラをしまっていいわけがない。

普段から貨物列車の多いこのルート、この日は単機回送がかなり多く、臨時列車が通過するまでは被られないかもヒヤヒヤしておりました。無事に撮れたから気が楽になり、ホームで構え。

バッファの油の塗方、綺麗すぎるだろ。さては全検開けか?連結した回数が少ないのか、1エンド側も2エンド側も大部分がライトグレーのまま。いいですね。

対向列車に各駅停車タイプのRB26が到着。このままライン川を北上し、ケルンまで行くことを考えると実際かなりのロングランナーなわけですが、終点に着くころには日が沈んでいるんでしょうな。

せっかくなので、Bingenの信号所の建物と旧市街の一部分を一緒に一枚に収めてみる。

フランクフルトに戻るための列車が入線。

来 る 時 と 同 じ 編 成 じ ゃ ね ー か

運良く(?)行きに座っていた席に帰りも座ることに。中央駅に入線するころにはお外は真っ暗。ドイツもすっかり冬ですね。

あんまり寒くなかったけど。

到着が10分ほど遅れたので自宅への列車の接続を逃し、20分ほど余裕ができたのでフランクフルトの中央駅でモンブランを購入。まだ体調も完全に回復しているわけでもなく、たったの6時間で疲れ果てている私に小さなご褒美。仕事頑張ります...早く年末になれ。そしてさっさと回復しろ、体調。