新型蓄電池車両、また納入延期か
Leipzig - Chemnitz 間を走行するRE6路線、2024年中に導入される予定だったAlstomの新型蓄電車両が遅れることが確定。現在もすでに空調が設置されていない旧型客車を使用しての運行。
本来であれば、2023年の12月より客車列車での運行は終了し、大型バッテリーを搭載した新型の電車での運転を行う予定だった。旧型を置き換えるための新車は第一編成がすでに2022年夏には落成しており、それ以降試運転を繰り返している。しかしながら、車両が営業運転に就くための認可が下りておらず、2023年12月の運行開始は延期となった。2024年2月現在でも認可が下りる気配はなく、プレスリリースによると2024年内でも確実ではないようで、しばらくの間は引き続き旧型客車での運転となる見込み。
導入される予定の車両はAlstomのCoradia Continental 1440.4型で、3両編成11本の予定となっている。他の同形式と比べて大きな違いが、架線が無い区間のバッテリー走行に向けて新規に開発された蓄電池を備えていることである。
認可が下りない理由は特に記載されていないが、おそらく同一形式のほかの車両に搭載されていないバッテリー部分が大きくかかわっているとみられる。なお蓄電池を搭載していない1440型の新規発注でも、2023年夏以降に落成された車両にて新規ソフトウェアを搭載しており、完全なる再認可が必要となっている。現に、HLBの発注分の新規32本も2023年12月から運用を開始するはずだったが、2024年2月現在でも認可が下りていない。こちらも他の車両による代走が行われている。
RE6では納入延期の問題を受け、すでに2023年12月より旧東ドイツ製の2階建て車両での代走運転を行っている。おそらく、2024年内は代走編成がこのまま継続されるものと思われ、不便な状況が続くことと思われる。
Alstomの車両製造において、認可がしばらく下りない問題は今回が初めてではなく、過去にも複数の事例がある。特に2010年代に入ってからは、新規に製造された車両が予定通り納入された回数は片手で数えられるほどと言っても過言ではない。また、部品調達の面でもかなり手を焼いているようで、こちらも少なからず納入延期に影響している。
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