私たちNITStrainの今までとこれから
今となっては交通情報などで認知されるようになったNITStrain。しかし、それはここ2年の話。それ以前は何のためのページだったのか、これからはどう変わっていくのか、そしてそもそも私たちは誰なのか。誕生日記念ブログ。
始まりは、とあるコンピューターゲーム
グループが結成されたのは2017年8月16日。当時グループを結成しようと思い立ったのは、有名なコンピューターゲーム「マインクラフト」がきっかけ。本来のゲームに追加可能なアドオン「RealTrainMod」で遊んでいた私は、同じゲームで遊んでいた仲間と3Dモデルを制作するにあたって、やり取りの簡易化を図るためにDiscordルームを立ち上げたのがこのグループの起源。後に「NITS Japan」と「NITS Project EU」の二つのグループに分かれ、初めから存在した日本グループは2020年末に解散という形になったものの、最初期メンバーのTriple-Zeta氏やそくだぁ氏をはじめ、みなさんとありがたいことに今でも仲良くさせていただいている。グループ結成から2年目の私の誕生日には、メンバーのみんなが私の知らないところでこっそりと3Dモデルを制作し、私を日付が変わるまで通話で雑談で引き留めておき、誕生日になった瞬間に送られてきたのは今でも楽しい思い出として鮮明に覚えてたり。
3Dモデルをリリース開始したのが2018年の元旦。当初はTTKキットを使用し、半年ほど週1リリースを行っていた。振り返ってみれば自分が描いたテクスチャのあまりのクオリティの低さに目を向けられないが、あの基礎があってこそ、今の自分たちがあると思うとキット制作者のタカミさんにも、一から車両制作を教えてくださった宝条工廠メンバーやプラホイさんにも感謝してもしきれない。
日本人だけでやっていたグループに、2018年3月にドイツメンバーも参加。彼も今となっては「日本に行ったことないのに日本車を作る変態」として有名になったが、彼の加入こそ、私自身もヨーロッパの鉄道に興味を持つきっかけとなった。
そう、実はこの段階ではまだドイツの鉄道に興味が無かった。本格的に興味を持ち始めたのは2019年後半だが、その話はまた後程。
日本グループ結成当初から継続してサポートしてくれているメンバー、多摩王国のアス君とノルウェーのちりめんじゃこ君。この二人にも背中を押され、ヨーロッパの鉄道に興味を持ち始める。特にノルウェーもなかなか渋い車両が多く、そちらにも興味を持ち時始めた。
メンバーを集めてからは日本グループでは通話やチャットで交流をしていたが、欧州グループが誕生してからは自前のゲームサーバーを持ち始め、共同開発などを行っている。数々の欧州車制作を行う中、動作試験だったりスクリーンショットを撮影するために2019年10月から開始。4年半たった今でも続いており、仕事の息抜きの場にもなったりしている。圧倒的に減ってしまったのはYouTubeでのゲーム配信。時間が足りない...
交流はデジタルだけじゃない
日本、ノルウェー、ドイツの3か国ではなかなかリアルで会うのは難しいと思われがち。でも実際は、日本でオフ会を開いたり、ドイツで臨時列車を走らせたりなど顔合わせもしている。もちろん全員を一斉に集めるのは難しく今まで実現できていないが、少数で会うことはしばしば。ともに旅行にも出かけたりなど、ゲーム以外でも時間を共にすることだってある。
ふざけた話に聞こえるかもしれないが、2023年には欧州にいるメンバーを集めてNITStrainの6周年記念に伴って臨時列車を走らせたことだってある。このような交流の場だったり、突発的に旅行を計画したりなどもあるが、やはり初期から変わらずにデジタルでも連絡を取り合っているし、引き続き3Dモデルの開発なども行っている。
まもなく7年となるグループも、もちろんメンバーが入ったり抜けたりしているが、現在のメンバー構成で活動してから早くも2年半。最近ではとあるプロジェクトで2人がサポートに加わっている。
ホームページは単なるリリース場所だった
このホームページも、もちろん最初から交通情報が掲載されている場所では無かった。むしろ、鉄道や交通情報なんぞ一切無かった。そりゃゲーム用の3Dモデルの配布ページでしたからね。まだこのドメインを取得してなかったころのページは今でも残ってます(恥ずかしい)。
ドメインを取得してからも、Zeta-Producerというツールでページ作成していたものの、PCからしか操作できなかったり共同編集ができなかったりとかなり不便だったため、2022年の秋にWordPressに切り替えた。それ以来、軽度の編集は旅行の移動中などでも携帯端末から行えるようになったり、他のメンバーも編集可能となった(編集しているとは言っていない) (ドイツメンバーは今後はNITSblogの投稿を頑張りたいそうです)。
欧州の鉄道事情、実は最近まで全く知らなかった
上記の通り、欧州の鉄道に興味を持ち、鉄道関連事情に詳しくなったのはつい最近の事。2019年9月に初めてドイツ国内を一人で旅してみようと思い、出かけた先のMannheimにて市電にはまりかける。2019年11月には渡り鳥ルートまで遊びに行き、12月にはラストを見届けるべく再訪問。ただ、これはまだ片足突っ込みかけていたころ。
流行り病により、4週間ほど自宅待機となり特にやることが無くなってしまった2020年3月。当時は資格試験すらキャンセルとなり、試験勉強や準備なども半年ほどお預けになったので、何について詳しくなりたいかと考え始めた。結果、4週間でドイツ国内の鉄道事情を頭に叩き込み、国内を走行する形式と路線を全部把握し、鉄道関連の法律や規約なども大まかに把握。それ以降は重ね重ね調べものをしては詳しくなるを繰り返す。度々海外の迷列車製作者さんの動画に出くわしては「私もこれだけ詳しくなりたい!」って思ったことも。
実はただの公務員
実は私の本来の業種は秘書/事務/総務。鉄道とは一切関係ないのに、公共交通に関われたのは職場のおかげ。公務機関であり私もドイツの公務員なわけだが、元は学校関連の仕事がメインだった。当時の校長の推薦で学校を離れ、地域の役所に配属となり、経理や法務なども学ばせていただき、様々な分野で仕事させていただいた。
元から人事の方々とも仲が良く、私が鉄道好きなことは役所全体が知っていたと言っても過言では無かった。
とある資格試験に向けて勉強していたところ、人事から「公共交通関連の事やりたい?」と聞かれたので即答。これがモチベにつながったのか、国家試験も満点でクリアし、趣味の分野が仕事につながった。
資格のために学んできたこと以外に、趣味のために叩き込んだ情報が役に立つことがあるとは思いもしなかったが、実際に仕事でも応用できたどころか、より深く学ぶ機会をいただけた。
ではこれほどホームページに情報が掲載されるようになったきっかけはなにか。原点は自分の仕事、そして9€チケットの導入。
もちろん業務の内部情報を掲載するのはタブーなので、情報掲載にはかなり神経を使っている。そのスタンスは今でも貫いているので、たとえ私が最速情報とやら呟いていても、必ず公開許可が下りてから発信している。
9€チケットが開始されることが決まった2022年4月、職場で規約を読んでいる自分は「かなり複雑な取り決めだな」と思っていた。当時は「親や友人も使うかもしれないから、口頭説明を複数回するよりネットに掲載したほうが速いな」と思い、あのページが誕生した。
これが予想以上にたくさんの方に閲覧いただき、こういった情報が思ったより需要があることに気づいた。これこそが、今の情報まとめページの誕生につながる。
ゲームの世界からリアルの世界へ
次第にチケットの解説や車両解説、さらには最新情報などを発信するようになり、ゲームの世界から少しばかり遠ざかってしまった。今でもゲームは息抜きになるので、完全に離れたわけではないものの、少しばかり寂しくはあるような...
私が保存会に入ってからはそちらでも忙しくなり、最近では仕事より趣味のほうが忙しかったりもする。それはそれで楽しいんですけどね、変な臨時列車走らせることもできたり。
ただし、ホームページのゲーム関連の要素がサブトピックになってしまったことは事実。3Dモデルのアップデートや新規作成の頻度も減ってしまったのは、どこかしら私の未熟さにも原因があるかなと自分では思っていたりもする。より高いクオリティを求めるが、どこかで自分の限界にぶつかり、解決策を探すのにどうしても時間がかかってしまう。
だからといって、コンテンツを完全に廃止するつもりはないけど、ね。
ホームページの今後
正直な話、一か月くらいまとめて休みを取ってコンテンツをすべて完成させたい気持ちは山ほどある。そんなことができるわけもないので、仕事が終わってから夕飯片手にキーボード叩きまくってるんですけども。その分全体的な更新速度が遅くて、とっくに終わらせておきたかったものもまだ保留の物ばかり。
加えて、ここ最近増えているストライキのせいでほとんどストライキ情報の更新に時間が消えていき、他のページに手が回らなかったのも事実。
ありがたいことにフォロワーさんが増えたこともそうだが、全体的に忙しくなってしまったので、メールやDMでの個別対応も大幅に制限。去年の今頃はまだフォロワーさんが少なかったからできたことも、この人数になると流石に無理があるのでやむを得ず。
「課金コンテンツにしちゃえば?」と何度か提案されたことがある。今までは拒否していたが、ここ最近では真面目に検討すべきなのかもと考えだしてはいる。
少なくとも、今年に入ってから情報提供のあり方については改めて考え直す機会が何度かあった。このホームページは仕事ではなく自分の趣味で組んでいる以上、「作らなくてはいけないというストレス」ではなく「作る楽しみ」を継続していきたいのも大きい。自分の健康にも気を付けながら、自分の自由時間をいかに楽しく過ごせるか。一時期、ホームページを完全に閉鎖することも考えたくらいではあったけど、やはりどこかしら自分の楽しみが消えるのも勿体ないと思ってしまったからこそ思いとどまった自分がいる。
今後もしかしたら変わるかもしれないホームページの形によって、ユーザーの方々にとって不便になる部分があるかもしれない。代わりに、本当に届けたい人に届くように、一部のコンテンツを見直す良い機会でもある気がするし、本当に必要だと感じる人は今後の変化も受け入れてくれるだろうという想いから、大きく動くことを検討していきたい。
最後に
長々と綴ってはしまったものの、NITStrainのグループの在り方自体には変化は無い。今後もいつものメンバーで3Dモデルの作成を楽しんでいくつもりだし、時にはどこかで集まってまた臨時列車を走らせるかもしれない。メンバー全員が集合するという夢もいつかは叶えてみたいものではあるが、果たしてそれはいつになるのか。
私の誕生日というきっかけで、NITStrainの今までとこれからを初めて文字起こししてみたら、こんなにも長くなってしまった...
メンバーへ。
改めて、過去7年間を振り返ってみると時が過ぎるのは早いと思うと同時に、予想以上にたくさんの出来事があったのだなと考えると、この7年が長い時間だったのか短い時間だったのかがわからなくなるような、不思議な時間に感じます。私含め、メンバーそれぞれの個人の変化やモデル作成などの成長を見ていると、あたりまえのことではあるものの、全員大人になったんだなぁと感じたり。どこのおじいさんだ。いつも支えてくれて、本当にありがとうございます、そしてこれからもどうぞよろしく。
ユーザーの皆様へ。
RealTrainModから知ってくださった方も、ストライキ情報やチケット解説などからこのページにたどり着いた方も、毎度ご利用くださいましてありがとうございます。このホームページを開設した当初は、こんなにも沢山の情報を掲載して、これほど有名なページになるとは思いもしませんでした。皆さんが広めてくださるおかげでたくさんの反響をいただき、皆さんの声をもとに細かい修正や新たなコンテンツが誕生しています。時には「さっさと返信しろ」みたいな礼儀の無いメッセージもいただくことはありますが、逆に感謝のメッセージもたくさんいただいており、私としても情報の掲載を始めたことに悔いはありません。特に、このようなやり取りをきっかけに実際にお会いしたりなど、新たな交流を深める機会も多く、嬉しい限りです。
上記の通り、今後は今までにない方向へと変化していくかもしれないホームページですが、それが原因で皆さんとの交流の在り方に変化が訪れるわけでもないですし、むしろ引き続き皆さんとお会いしたり、一緒に撮影しに行ったり、ビリヤードに行ったりと今まで通り過ごせたらなと思っております。
今後とも、私個人もそうですが、NITStrainグループをどうぞよろしくお願いします。
#NITStrain 代表・しゅう
1997年3月18日生まれ。
小さいころから鉄道が好きで、趣味で得た知識を活かして仕事に繋げ、現在ではとあるフランクフルト近郊の公務員。日本語よりドイツ語を得意としている。
MinecraftのRealTrainModで3Dモデルの作成などを始めたころに当グループを設立。ゲームだけの集いのままで終わるかと思いきや、現在ではリアル公共交通に関する内容がメインとなりつつあることに未だに驚きを隠せていない模様。
大の日本のお菓子と梅酒&日本酒好き。例の論争はたけのこ派。ポイフルは命。
ColdrainやLinkin Parkなどのメタルやロック系統から嵐、VTuberなどを経由してKalafina、Roseliaなどのアニメ系統まで幅広くいろいろな音楽を聴いており、プレイリストが謎なミックスになることが多い。3Dモデルの出来具合はシャッフルされた楽曲のマッチ具合によることもあるらしい。