前回のノルウェー訪問から早くも2年が経とうとしていた。消えゆく旧型車両を記録した私、でも飛行機には乗りたくない私。「じゃあ鉄路で行けばよくね?」というわけでデンマークとスウェーデンを経由する10日ほどの旅行計画が経ったのである。

経路はいたって簡単(ではない)。ドイツを北上して、デンマークを抜けて、スウェーデンをぐるっと一周してノルウェーに行って帰る。一見簡単そうに見えて、わけのわからない経路を計画した人間がここにいるので、もう少し詳細に見ていくとしよう。フランクフルトからハンブルグへ北上、そこからコペンハーゲンへ進み、ルンドを経由してストックホルムへ行く。一度ノーショピンへ戻り、またストックホルムを経由。そこからヨーテボリに南下し、オスロを通過してドランメンで一泊。さらに南下してポーシュグルンへ行ってようやくオスロ。イベントでハーマルまで北上して戻り、オスロからヨーテボリを経由してコペンハーゲンに戻り、ハンブルグ経由でブレーメンへ。ルール地方を経由してやっとフランクフルトに戻る。なんというわけのわからない経路なのだろうか。

さて、フランクフルトからハンブルグはいつものルートなので説明は省くとして、ハンブルグに到着して友人たちと喫茶店へ。中央駅から徒歩10分の所にあるGnosaカフェ、おすすめですよ。解散したのち、ハンブルグに2件目の家を持っているうちの職場の広報の家にお邪魔させていただき、業務の愚痴話に花を咲かせ(やめなさい)、なんだかんだ8時間もしゃべり続けてしまったのである。そう。お察しの通り、彼の家を出たのは日付を跨いで深夜3時だったのである。ワインが3本も空になったことはさておき、問題は4時間後にコペンハーゲン行きの列車の出発時刻だということである。急いでホテルに戻り軽く横になり、案外眠気もなく列車に乗車できたのだった。

そんなデンマーク行きの列車、陸路経由は初めての乗車。まだ渡り鳥ルートのフェリーが生きていた2019年には、ラストラン前日に日帰りでフェーマルン島に行き、列車がフェリーに入る瞬間を収めたのだ。もちろんそのままフェリーでデンマークに渡ったけど、レドビーですぐに折り返したため今までのデンマーク滞在時間は累計30分にも満たないものだった。

そんなわけで初めてのコペンハーゲン。中央駅でいろんな車両を記録しながらも、天気が良かったので街も軽く観光してみることに。この晴天でも体感気温はほぼマイナス。寒さが苦手な私にはそんなに向いてなかった。

今回の旅で初めて登場するアイテム、広角レンズ。もう一年たつだろうか、プレゼントでいただいていたのだが、望遠レンズを普段使いしている私にはなかなか使う機会が無く、荷物の量的に日本にももっていかなかったレンズを、今回の旅ではもっていくことを決意。これがのちにかなり良い判断だったとわかるくらいいい写真が撮れたので、主にノルウェー編で紹介。

観光、というか街を見たい理由はもう一つあった。燃え落ちてしまったボルセン旧証券取引所の現場を見たかったのもある。私が到着する4日ほど前だろうか、全世界のニュースでも流れるほどの衝撃だった。

現場は大幅に規制されており、瓦礫の撤去作業が行われていた。作業風景を記録しようと規制線周りにはたくさんの人がおり、私も隙間を縫ってどうにか前のほうで記録。

再建が終わったら、ぜひ同じ角度できれいな建物を撮りたいものだ。

鉄道を撮らないからには、鉄道旅は始まらない。そんなわけで、コペンハーゲンの地下鉄を記録。自動運転システムで動く地下鉄、すべての駅にホームドアが設置されているので記録が難しく、中心部から離れた高架駅でようやく一枚撮れるスペースを発見できた。なかなか見慣れない前面形状をしているが、この独特な形状だからこそコペンハーゲンと結びつきそうなフォルムともいえる。

さて、デンマークといえばやはりこの顔だろう。電車編成も気動車編成もこの顔。正直、見飽きた。とはいえ記録できていない形式などは写真に収めたいと思う人間なので、いろいろと記録。ほかの形式も大体の見た目が似ているので割愛。

ほかにもVectronによるダブルデッカー客車列車なども記録。S-Togの不思議な形状をした車両などももちろん記録したが、ここら辺の車両の写真はいつかSNSにアップロードするとしますかね。

日付は変わって22日。コペンハーゲンを出発し、ストックホルム行きの列車に乗車。出発時刻を過ぎても発車しないなと思ったら、まさかの車両故障。幸い進行方向とは逆の先頭車両は使えたようで、本来とは別の経路で列車を逆向きにして運転。この時点でなんと50分遅れ、そしてさらに途中駅のマルメで編成を交換するとの放送。

この編成チェンジがなんと予想以上に時間がかかり、途中下車したかったルンドの滞在時間は2時間から45分に短縮。

ルンド、到着。割と新しい路面電車路線があるので、ちょっとでも記録しようと計画に組み込んだ場所。

初 手 、 教 習 車

オッケ、遅延を許す。通常列車は画像の左のホームから発着するので、なかなか良いタイミングを撮影できたのかな。

遅延の影響であいにく撮影時間がまともに取れず、駅前の一か所だけで終わってしまったので、次回また鉄路で旅する際にはゆっくりと立ち寄りたい場所でもある。

さて、駅に戻りストックホルム行きの列車に乗車。ここからまた、2日では完全に足りないとわからされた街の愉快な探検が始まります。