8月下旬にプラハに行ったばかりなのに、再度プラハ行きの支度を始めた人間がここに。市電150周年記念のパレードを見に行く、2025年9月20日から22日のブログ。
毎度おなじみのルートマップ。今回はかなり直行直帰です。


On board: ICE23 (DB Fernverkehr) Frankfurt Hbf - Regensburg Hbf
ニュルンベルグより東に向かう路線はまだ乗車したことが無かったので、この機に探索。フランクフルトからウィーン方面の列車なのと、レーゲンスブルクからプラハの区間の乗車率が心配だったので、1等車をチョイス。
ここ最近、編成不足で運休しがちなICE-T。車内もあまりいい状態とは言えなかったが、問題なく動いてくれたのでよしとする(すべきではない)。今後、まともな置き換え車両が登場するまでが心配なのである。
定刻に到着したのはいいことだったが、乗り継ぎ先の列車が大幅遅延。ミュンヘンから来る列車で、この日は現地ではオクトーバーフェスト。そりゃ何かしらハプニングはあるわな、警察立ち入りで60分遅れ。
暇となった乗換時間。街を観光するにも中途半端な時間なので、駅に残って列車の撮影。対向列車も遅れており、ここで増結される客車と機関車が待機中。ディーゼル区間もあるこのロングランナーなRE25は、この駅で電気機関車に変更するとともに方向転換を行います。普段なら機関車だけが付け変わるのですが、先述の通り祭りの影響で増車しているようで。


さて、いつも通りの保線車両ノルマはこちらで達成です。相変わらず、私が旅に出ると保線車両か謎の回送がやってくるのですが、なぜなのでしょうか。
ほかにも数枚撮影しましたが、特に面白いものは無いので紹介せずにいつかその形式の話題になった時にツイッターとかで。
結局のところ、70分遅れで入線した乗り継ぎ先列車。案の定2等車は満員で1等車は乗客が少なく、快適な旅ができました。
On board: RE25 (ALEX/CD) Regensburg Hbf - Plzen hl. nad.
プラハに行く前に、未訪問のプルゼニに立ち寄ります。
遅延のせいでゆっくりと観光できる時間も無くなったため、爆速で市電路線の交差する停留所まで歩き、時間の許す限りの記録。
営業しているすべての形式とまではいかずとも、T3型をはじめ主力の新型たちを見ることができたのでよかった。あとから気づいたのですが、これ右側に映っている車両はどうやら貸切車両だったようで、車内にカラフルな風船が浮いていましたね。
それにしても、天気がかなりいいですね。撮影が捗ります。


大急ぎで中央駅に戻る。
この街の旧市街ももちろん、中央駅周りの建物もかなり興味深く、ゆっくりと周ってみたいものでした。仕方ないね...
前回の旅のプラハやブルノの赤白の車両たちに見慣れていると、この街の黄色い車両はこれもこれで目立ちますね。とはいえ、悪目立ちしないようないい色合いをしており、風景にマッチしているような。
中央駅に戻って、乗り継ぎの列車を待つ。ドイツ国内ではRE25として扱われるこの列車は、チェコ国内ではEx6として扱われるうえでEuroCityの列車番号を持つ。そしてチェコ側でも機関車の交換が行われるため、この駅で少々停車時間があるのです。国境を越えてきたディーゼル機関車はここでお別れとなり、今度はチェコの電気機関車が私の乗車予定の1等車客車と共に連結される。
On board: EC359 (ALEX/CD) Plzen hl. nad. - Praha hl. nad.
予約した個室どころか増結された1等車には私以外誰もおらず、座席選び放題。とは言いつつ自分の席に座るんですけどね、どのみち1時間半だし。


プラハに到着し、ナイトトラムを開始する前に宿に移動しようと思ったら地下鉄C線が工事で運休中。代行手段に臨時トラムがあるようなので、普段は使用されない中央駅前の停留所へ。こちらにはループ線が無いため、両運転台車両のKT8D5での運転となります。
そんな絶妙なレアものを見つつ楽しみつつ、ホテルにチェックイン。すでにほかのトラム鉄の方々がプラハに到着している中、レア車の目撃情報がグループメッセージで飛び交う。私も急いで荷物を置き、再度ホテルを後にするのだった。
お陰様でまだ記録できていなかったT3型のプロトタイプにあたる6102号に乗車することができ、他のT3とは少々変わったトラム旅を満喫することができました。車内は昔ながらに車掌台も残っておりつつも、翌日の150周年記念ロゴが貼られていたりとこのタイミングでしか楽しめないであろう様子がちらほら。
そんな車内から夕暮れ時のプラハを楽しむ。この街の訪問が2011年12月、2020年7月、2025年8月と今まではかなり間隔が開いていたのに、ここにきてまさかで2025年9月と2か月連続訪問になろうとは...


乗るだけでなく、外からも6102号君を楽しむ。プロトタイプだからこそ、他の車両とは異なり前面窓が中心で二分割になっていたり、車体を一周する形で銀帯を纏っていたりと、ちょっとだけ豪華な感じが出ている。
存分に楽しんだ後は、日本の皆さんと合流して夕飯を共に。いろいろな話をしつつも、翌日のパレードに備えてちゃんと真面目に打ち合わせをしたりなどしていたらあっという間に時間が過ぎて行ったので、解散して早めに就寝。
翌日。車列が組まれる準備段階に、送り込み回送を記録。前日に準備した甲斐もあって、ほぼ予想通りの場所と時間に次々とパレード用の車両が行きかう。
前回の訪問時には博物館内で会った9048号編成こと元祖KT8D5。現在運用されている車両とは異なり、中間車両が部分低床車両ではないところに注目。原型のKT8D5は今となってはなかなかお目にかかれないのでは。
それにしても、今年は旅先でかなり天気に恵まれています。撮影が捗るのでありがたいですね。


時は遡ること2011年12月。当時は家族旅行で訪問したプラハであったが、その際に当時持っていたガラケーで唯一記録していたプラハのトラムがこちら(当時の機器類の画質なので気にしたら負け)。見ての通り、塗装は違えどギリギリ見えている中間車も部分低床車両ではないタイプ。路線の系統番号も行灯タイプのままで、ワイパーやらライト周りやら塗分けパターンやら、今動いている改造車両と比べると似ているようで似ていない部分が多い。こうして見比べると、思ったより単車タイプのT6A5型とかなり似ていたんだな。
以上、14年前のプラハからでした。
現代に戻ってまいりました。ここでようやく、あの有名なT3クーペ君にご対面。なんと初遭遇でございます。
パノラマウィンドウにオープンデッキ、そしてエレガントなYNB並みのメタリックブルー。下半分を見ればこれは相鉄線ですね(違う)。
さて、パレードに駆り出された40両全てを紹介するのはかなり厳しいので、ピックアップのみで進めていきます。よろしければ、現地でお会いした尻手人さんなどのほかの方々のブログもご確認ください。


準備作業が終わり、最後の車両が通過したところで現地にいたメンバーで再集合して展示場所へ移動。
んで既に歩いてる途中から見えてるんですけど...
人とパンタグラフの量がえぐい
架線もよくショートしなかったなと思いながら、イベント会場に近づくのであった。
車列の途中から先のほうを眺める。私の背後にも8両ほどいるのに、画像内に見えている最後の車両はまだ途中くらい。カーブの先にもまた、大量に車両が停まっているのです。
正直な話、時間を見誤りました。思ったより時間が足りなかったため、ここで並べられている状態では一両ずつは見ることができませんでした。とはいえこの後は実際に動いてる車両を見ることができるのだからまあいいか。
そんなわけで事前に決めていた撮影ポイントに先回り。途中で別のフォロワーさんと合流して、街の反対側へ進む。


十分スタンバイする時間もあったので、準備はばっちり。本来は自動で切り替わる分岐器(画像中心)も、パレードのために手動制御に切り替わったようで係員さんが忙しそうに営業車両の交通整理を行い続ける。
まもなくして、パレードが開始。告知されていた予定通過時刻より少し早く、年代ごとに営業車両がやってくる。
私がここを撮影ポイントとして選んだのは、分岐部分にあたるこの交差点なら短絡を防ぐために車間を開けてくるだろうと予想したからでした。実際、ほぼすべての車両がいい間隔で撮りやすかったです。
タトラのラッシュ、タトラッシュ。プラハダースの犬ではないので、疲れては無いです。
半日前までは見たことのなかった6102が、ここで日光浴をしている姿で記録できるという贅沢。150周年に合わせて、特別な行先表示を掲げているのも素敵ですね。
そしてT3が3両並んだだけなのに、間違え探し並みにそれぞれ違う形なのがおもしろい。私はデュワグ派の人間なもので、この街のタトラの種類を調べたこともなく復習する時間も無かったため、どの車両がどの形式でどの特徴を持っているかは未だに不明。良い子はTatramaxを読んで勉強してください。


プラハとは元はあまり縁が無かったK2型。別の街にいたものを買い取ったことによりプラハのタトラコレクションが増えたわけですが、コルゲート部分を含めて極めて原型に近い状態のものだそうです。プラハに入線してからはかなり注目の的であったこの車両、そしてそれを把握しているからかここぞとばかりに150周年記念のアピールが激しい。余談ですが、新しめの車両でFlipDotやLED表示の車両にはどうやらこの日のためだけにわざわざ特別表示を組み込んだ様子。そこまで力を入れているプラハ、やはりすごい。

歴代の営業車両が一通り終わると、今度は事業用車両のパレードが続行。本線に出てくることはおそらく今までなかったであろう入換用車両の5551号車をはじめ、みんな大好き散水車のマザチーや冬季融雪車など、様々なカラフルな車列が続く。
最初の車両が通過したのは11:40分、最後の車両が通過したのは12:04分。実に30分もかけて、プラハ市電の歴史を堪能できたわけです。無料で。本当にありがたい話です。
さて、最後の車両が過ぎ去った後に次の撮影地へ先回り。パレード終了の際にループ線を使用して横並びが取れると事前情報に書いてあったので、そちらでスタンバイ。
...していたら一部の車両がループに入らずにそのまま車庫へ直進するではありませんか。自動翻訳が間違っていたのか、はたまた計画変更があったのか。ループ線と本線を行き来する撮影地となりましたとさ。
最後はドタバタになりながらも、パレードは終了。言葉にしきれないほど、素晴らしいものを見せていただきました。


少し遅めのお昼ご飯。一緒に撮影していたフォロワーさんたちとピルスナーウルケルのお店に行き、私の大好きなグラーシュを食べる。ほかのお店でもグラーシュをいろいろと試しているが、やはりここのが一番おいしく感じる。トマトのフルーティーさとスパイスの良く効いた少しばかり塩辛いソースに、ほろほろな牛肉と新鮮な玉ねぎのコンビネーションが絶妙で、ビールが進むのなんの。私の胃袋がそんなに小さくなければ、これ3皿くらいは平らげたいほどである。
ご一緒していたプンチョさんが、あまりプラハを観光していないということで食後のダイエットも兼ねて近辺を散歩。
前回訪問時には人が多かったからあきらめたカレル橋は、今回も多いとはいえ通れるレベルだった。
真っ青な空の下、カレル橋とプラハ城を眺めつつ、川岸でトラムを待つ。手前で休んでいる鳥たち、あまりにも等間隔だったもので最初はでっぱりの付いた柵だと思ってた。
マウスが見たいという私の要望を呑んでいただき、プラハの南のほうにあるスミチョフ駅へ移動。


『こんにちは!ぼく、レギオーマウスだよ!ハハッ!』
そっちのマウスでは無いです、こっちのちゃんとしたレギオマウスです。しゃべりません。
2軸のレールバスで、大きな2枚窓が特徴的なレギオマウスことRady810型。最近の新型車両の導入やレギオノヴァことRady814型への改造などによって数を減らしてしまったので、無くなる前に記録したかったのです。
途中駅まで乗車。なかなか味のある駅で下車し、対向の列車を待つ。
こちらのS65号線はスミチョフ駅から山を登るディーゼル路線で、週末になると旧型気動車も運転されるよう。この日もマウスと交互に運転されていました。
こちらは1950年代にタトラ社にて製造された車両で、現在は KŽC Doprava 社が保有しているものらしい。前述の通り、定期的に楽しむことができる保存車両なのでプラハに立ち寄った際には乗車してみるのも良いかもしれませんね。
スミチョフ駅は工事中なので、駅に入線するためにスイッチバックをしながら入線。ちょうど入庫の時間だったので、そのまま中央駅まで乗車。そこで解散し、夕飯は別のフォロワーさんたちと共にするのでした。


On board: EC178 (CD) Praha hl. n. - Dresden Hbf
国境付近の工事の都合上、始発便であるEC178のあとは夜にしか便が無いのでこれに乗車するしかなかったのです…
朝6時半のプラハはまだ暗く、初めて乗るComfortJetも入線シーンはこれ以外まともに記録できず。
せっかくなので、チェコの食堂車も試すべくキャラメルケーキとコーヒーを注文。このケーキが思ったよりボリューミーで、食べきれなかったのでパックしていただき持ち帰ることに。
それにしても新型ともあり、やはり快適ですね。この快適さが初期段階だけでなく、数年経ってもこのままであるといいんですけれども。


あっという間にドレスデンに到着。ようやく明るいところで客車を記録できますね。
イノトランスで目撃してからしばらく経っていましたが、やはりまだVectron顔の制御客車は見慣れない。
そしていつになったら制御客車の運転台の認可が降りるのやら...
乗り換え時間はあまり多くなくとも、特にやることが無かったので駅で適当にいろいろな方向にカメラを向ける。
ドレスデンの中央駅の構造は他の場所でもなかなか例がなく、駅舎の高架部分の両サイドが通り抜けできる線路、地上階の駅舎のすぐ後ろにあるのが頭端式ホームというちょっと変わった構造。
つまり高架部分の連絡通路部分から駅舎を撮れば、左右対称の写真が取れるわけですね。市電も来たので試してみたのですが、見事に失敗。


ここの地域で活躍中のBR143も念のため記録しておこうと、S-Bahnのホームに移動。最初に来たのは通常塗装ではなく、復刻塗装の一両。
そしてなぜか停泊していたBR139。普段は東側に来ることはあまりない車両が、なぜここにいたのだろうか。とにかくかなりレアな並びを記録できたので、私は完全に満足しております。
On board: ICE1650 (DB Fernverkehr) Dresden Hbf - Frankfurt Hbf
ようやく帰路へ。今年はかなり旅に出ていたのでポイントも大量に溜まっており、プラハからフランクフルトの帰りの列車は通しでポイント換金して1等車で。この長距離を無料で1等車で移動できるのは最高ですね。
フランクフルトにも特にハプニングもなく無事に到着できたので、これにてプラハ弾丸旅行は終了。

パレードだけでなく、その前後もネタ多き小旅行でした。そして現地でお会いしたフォロワーの皆さん、どうもありがとうございました。
この後は火曜、水曜、木曜はフル出勤し、金曜日は半日出勤。なんと、午後からはスカンジナビア旅行が始まるのです。次のブログもどうぞお楽しみに!


