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2024年冬のダイヤ改正(2024/12/15~2025/06/14)

2024年12月から始まるドイツの新ダイヤの情報です。

当ページでは記事作成段階に公開されている地域の重要な変更点のみを投稿しております。ご利用の地区が見当たらない場合は、情報がまだ公開されていないか目立った変更がない場所となります。随時更新していくため、後日再度ご訪問いただいたうえでお確かめください。ドイツ全土にわたる細かいダイヤ変更などはさすがに取り上げることができないので、予めご了承ください。

リストアップされていない多くの路線において出発時刻の変更が行われている場合があります。ご利用の際には今一度各運行会社の公式ページにてご確認ください。当コンテンツの編集者は NITS-Center(ドイツ部門) / NITS-Norway(ノルウェー部門) です。

最終更新: 2024/10/17 20:00 (追記)

※現段階の情報まとめは最終的なものではありません。12月半ばまで、徐々に情報が増えていく見込みです。特に市内交通においては、まだ未発表の地域が多いため、ダイヤ改正のタイミングが近づいた際に再度ご確認ください。

ドイツ・大規模工事による迂回と運休 NEW

2024年に引き続き、複数の大規模工事が計画されています。それに伴い、複数の地域にて長期にわたって迂回運転や区間運休が計画されています。

工事に関する情報が発表され次第、改めてお知らせします。

ドイツの長距離列車の主な変更点

ICE: Berlin - Paris 線新規設定

Berlin - Frankfurt Süd - Karlsruhe - Paris を結ぶICEが1日1往復設定されます。これにて、ドイツとフランスの首都が直行便で結ばれ、鉄路8時間で乗り換えなしで行き来できるようになります。

ICE: Sprinter便の増発

Frankfurt - Berlin, München - Berlin, Köln - München, Köln - Berlin, Hamburg - Köln, Hamburg - Frankfurt などの重要幹線路線にて、速達便となるSprinterが新規に追加設定されます。特にフランクフルトとベルリンの速達便は6便が追加となります。Sprinter便はほかの通常のICEと異なり停車駅が少なく、上記の一部路線では最大45分も時間が短縮されます。

ECE: München - Zürich 線の増便

需要が高い上記路線に、8往復目が新規設定。新たに設定されるのは Zürich > München の朝の便(日曜日を除く)と München > Zürich の夜の便(土曜日を除く)の2本となります。

IC: Frankfurt - Siegen - Münster 線の減便

利用客の少ない上記区間のICは現行では8往復ありますが、ダイヤ改正より5往復に減便となります。

IC: Oberstdorf 方面の廃止

Oberstdorfの信号場が故障し、復旧不能と判断されたため、2024年11月3日より当面の間はOberstdorfの駅は線路が一本しか使えなくなります。そのため、ローカル線を優先することになり、ICによる長距離便は信号場の再建まで運休となります。なお再建にはしばらく時間を要す見込みで、新たな信号場が完成するころにはICが廃止されてICEによる運転となる見込みのため、IC1の運用範囲が再度狭まります。

IC: Bremerhaven - Koblenz 線の廃止

試験的に導入されたICでしたが、利用客の増加が見込めないことによりBremerhaven方面へのアクセスを廃止。ダイヤ改正より、Koblenz - Köln - Münster - Norddeich Mole のルートとなり、Siegen経由のIC減便によるEmden方面のアクセス悪化を抑え込む予定です。

EC: Hamburg - Zürich 線の変更

ライン川沿いを走るEC6, EC7, EC8, EC9 はダイヤ改正と共に大幅変更となります。

現行:
EC6 / EC7 Hamburg - Basel
EC8 / EC9 Hamburg - Basel (パノラマ車あり)

改正後:
EC6 / EC9: Zürich - Dortmund / Dortmund - Zürich
EC8 / EC7: Zürich - Hamburg / Hamburg - Zürich

以前にもお知らせしたとおり、改正後の列車にはパノラマ車は編成されません。通常客車での運行となります。ドイツ国内の牽引機は引き続きBR101の予定です。

EC: Hamburg - Kopenhagen 線の時刻変更

コペンハーゲン発のハンブルグ行きの列車は現行ダイヤと比べて1時間ずれる予定です。

また、夏季シーズンの増発便となる朝のハンブルグ発の列車も30分ほど前倒しとなります。また夕方の最終便も引き続き運行されますが、こちらは6月のダイヤ改正からではなく、すでに4月11日より運転される予定です。

NJ: 経由地にKassel追加

現行では Göttingen - Würzburg 間は無停車で走行している Hamburg - Wien / Innsbruck 間のNightjetは、ダイヤ改正後より Kassel-Wilhelmshöhe 経由にルートが変更され停車駅が追加となります。

撮影者向け情報: まだ最終確認ができておりませんが、ドイツ国内のNJ牽引がÖBBのES64系列からDBのBR101に変更となるようです。

ドイツの中距離列車の主な変更点

種別「IRE」の廃止

主にBaden-Württemberg州を中心に運用されていたInterRegioexpressの種別が廃止となり、RE(Regionalexpress)に統一されます。

主な影響路線
- IRE1: Karlsruhe - Stuttgart - Schorndorf - Aalen →RE1へ変更
- IRE3: Ulm - Friedrichshafen - Lindau-Reutin / Friedrichshafen - Singen - Basel →RE3へ変更
- IRE6: Stuttgart - Reutlingen - Tübingen →RE6へ変更
- IRE6a: Stuttgart - Tübingen - Sigmaringen - Aulendorf →RE6aへ変更
- IRE6b: Stuttgart - Tübingen - Rottenburg - Horb →RE6bへ変更
- IRE50: Ulm - Aalen →RE50へ変更
- IRE200: Wendlingen - Merklingen - Ulm →RE200へ変更

Berlin: 燃料電池車両・蓄電池車両の運用開始

ダイヤ改正より、NEBによって運行される列車の一部が燃料電池車両と蓄電池車両によって運行されます。導入される新型車両はSiemens製のMireoで、一部の既存のディーゼル車両を置き換えつつ、列車の増発や増結に使用される予定です。

Dortmund: RE17/RE57 路線変更

現行ルート:
RE17 Hagen - Schwerte - Bestwig - Brilon Wald - Warburg - Kassel
RE57 Dortmund - Fröndenberg - Bestwig - Brilon Wald - Winterberg

新規ルート:
RE17 Hagen - Schwerte - Bestwig - Brilon Wald - Brilon Stadt
RE57 Dortmund - Fröndenberg - Bestwig - Warburg

Düsseldorf: RE47の当面運休 NEW

車両不足の影響で、すでに運休続きのRE47 Düsseldorf - Solingen - Remscheid は2025年末まで完全運休となります。

Frankfurt: RB15/RB16の時刻変更

後述のS-Bahnの時刻変更に伴い、RB15及びRB16の運転時刻が変更となります。また、燃料電池車両が引き続き不安定なため、RB16は現行通り代わりとなるディーゼル車両によって運行されるほか、RB15には新規にディーゼル車両を導入する予定です。

Halle: RB78がS11に変更

S11 Querfurt - Mücheln - Braunsbedra - Merseburg - Halle

毎時運行になるほか、ほとんどの列車がハレ直通となります。RB78からS11に名称変更となり、平日の一部列車のキャパが倍になります。

Heidelberg - Mühlacker: RB17bの延伸運転

現行では Mühlacker - Bruchsal で運転されるRB17bが、ダイヤ改正よりHeidelbergまで延伸されます。なお当路線はRE71として路線番号が変更されたうえで運行される予定です。

Magdeburg: RB40の増便

RB40: Burg - Magdeburg - Braunschweig

D-Ticket導入より需要が大幅に増加したため、日中含め一日通して60分ダイヤとなります。週末も同じく60分毎の運転になります。

München / Nürnberg: RE1の安定化

現在運転されている新型車両の不具合が続いているため、旧型車両による代走編成が2本準備されました。これにより、急な運休をできる限り防ぎ、RE1の運行を安定化する予定です。

撮影者向け情報: BR101+元IC1の代走編成2本は予備編成扱いとなり、Skoda編成の数が足りない際に出庫する予定です。運用は固定されないため、撮影は運次第となる見込みです。

Trier / Koblenz / Luxemburg: 一部路線変更

RB81: Trier – Koblenz
RB82: Perl – Trier
RB83: Wittlich – Trier-West – Luxemburg

一部列車の運転時刻が変更となるほか、新たに新型車両が導入される予定です。

Südostbayern: 一部路線の増発

Südostbayernbahn管轄となる RB59 Traunstein - Waging am See 間の路線が、週末にも60分ダイヤとなります。

ドイツの近距離列車の主な変更点

Berlin: 新規路線開業

新規路線: S15 Berlin Hauptbahnhof (tief) - Wedding - Berlin-Gesundbrunnen

将来的には南北を貫通する路線の先行開業区間がS15として運行開始。途中に Perleberger Brücke 駅が完全新規開業となり、中央駅北側の交通網の改善を目指します。

※追記・本来は12月に開業予定でしたが、おそらく2025年春にずれ込む見込みです。

Frankfurt: S-Bahnのルート変更、時刻変更

現行ルート:
S3/S4 Bad Soden / Kronberg - Eschborn - F-Rödelheim - F-Hauptbahnhof - F-Süd - Langen - Darmstadt
S5/S6 Friedrichsdorf / Friedberg - F-Hauptbahnhof - F-Süd

新規ルート:
S3/S4 Bad Soden / Kronberg - Eschborn - F-Rödelheim - F-Hauptbahnhof - F-Süd (変更)
S5 Friedrichsdorf - F-Hauptbahnhof - F-Süd
S6 Friedberg - F-Hauptbahnhof - F-Süd - Langen - Darmstadt (変更)

なお上記路線の上下線で運転時刻が変更となります。

Frankfurt: U-Bahnの時刻変更

S-Bahnの運転時刻変更に伴い、南北を通るU1/U2/U3/U8/U9の運転時刻も変更される予定です。こちらは路線の変更は予定されていませんが、2025年冬に市電線の一部に変更が予定されています。

München: 新規S-Bahn、ルート変更等

新規設定されるS5が導入。(Weßling - Germering-Unterpfaffenhofen -) Pasing - Ostbahnhof - Kreuzstraße 間を運行する予定。代わりにS7はWolfratshausen - Heimeranplatz - Hauptbahnhof (oben) での運行となり、地下駅から地上ホームへの乗り換えが必要となるほか、S7ではHackerbrücke駅が通過扱いとなるため、中央駅またはDonnersbergerbrückeでの乗り換えとなります。

現行のS7の遅延頻度を改善すべく取られた措置で、S5号線の路線番号が復活するのは2009年以来15年ぶりとなります。

Nürnberg: S4の延伸

現在ではNürnbergからAnsbach経由でDombühlまで走行しているS4が、ダイヤ改正よりCrailsheimまで延伸されます。なお延伸されるのは一部列車のみとなる見込みです。

ドイツ・撮影者向け情報

BR101の運用範囲変更 NEW

一部のNJ牽引運用が増えたことにより、再度運用範囲と運用時間に変更があります。主な運用範囲はこちらのページに列車番号で記載しております。

ICE3がNorddeich Moleへ・その他運用変更

1014列車、1015列車の運転により、ICE3がドイツの北西端まで運転されます。ほかにも、ICE-Tの走行距離数を抑えるために1501列車の代わりとなる601列車が誕生したり、882列車、885列車にて増結運用で München - Hannover - Hamburg を走行するなど、大幅に運用範囲が変更されます。

見納めとなる車両 NEW

一部形式の詳細な運用情報や固定運用ダイヤなどはこちらのページにて公開しております。状況と変更に応じて定期的に更新しています。

Düsseldorf GT8SU

ダイヤ改正前に引退予定です。

Heidelberg / Mannheim GT8/GT8K

ダイヤ改正前に引退予定です。

Heidelberg M8C

12月末までに引退予定です。

Heidelberg MGT6D

12月末までに引退予定です。

Berlin Schöneiche GT6

ハイデルベルグのMGT6Dにより置き換えられるため、近いうちに引退予定です。

Berlin Schöneiche KT6NF

ハイデルベルグのMGT6Dにより置き換えられるため、近いうちに引退予定です。

Berlin Woltersdorf Gotha-Wagen

新型車両に置き換えられるため、近いうちに引退予定です。

ノルウェーの主な変更点

10月16日の更新時点では情報が少ないため、不確定な場合があります。予めご了承ください。

L2/RE20/R21-23: Follobanen通常運転へ復帰 NEW

トンネル内の問題の影響で片車線の未通行可能だったFollobanenの新線トンネル区間が復旧することに伴い、Ski方面の列車が通常ダイヤに戻ります。

RE30/R31: Gjøvikbanenの増便

Oslo - Hakadal - Jaren - Gjøvik 間の列車(主にRE30)が、現行の120分間隔から60分間隔に増強されます。また、Oslo - Hakadal - Jaren 間のR31も、現行の120分間隔(一部時間帯は40/80分間隔)から均等な60分間隔に変更されます。また、一部列車の停車駅が変更となります。

Dovrebanen: 細かな変更

43列車がKongsvollに定期停車するほか、44列車が30分ほど前倒しでの運行となります。

ノルウェー・撮影者向け情報

見納めとなる車両

一部形式の詳細な運用情報や固定運用ダイヤなどはこちらのページにて公開しております。状況と変更に応じて定期的に更新しています。

Oslo SL79

現時点では14編成が残っていますが、10月末にBriskebyの車庫廃止と共に一斉に廃車されると思われます。

Oslo SL95

現時点では4編成しか残っておらず、10月中に全廃の可能性が高いです。



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